AMINO EVIDENCE

アミノエビデンス

【健康】免疫力アップと動脈硬化改善

中高年医療従事者におけるアミノ酸摂取研究

健康に不安、問題のある中高年医療従事者を対象に、3種のアミノ酸(ロイシン、グルタミン、アルギニン)とビタミンの混合物(AVT1150)の摂取でどのような生理学的応答が見られるか検証を行った。

エビデンス

[結果]
1)AVT1150摂取2ヵ月で血中のNK細胞活性が有意に上昇した。
2)baPWVがそれぞれの年代の平均値よりも高い被験者14名において、有意に低下した。

[考察]
NK細胞は免疫の最前線を担う細胞である。これまでに有病高齢患者におけるAVT1150摂取の試験においても、NK細胞活性が上昇したことを報告しており 1)、今回の中高年被験者においてもNK細胞活性が上昇し、免疫力の向上に有用であることが示された。結果には示していないが、本試験において血中のリンパ球数も有意に上昇している。アルギニンのNK細胞賦活作用に加え、前回の試験で確認できなかったグルタミンのリンパ球増加を介した免疫細胞機能化威厳作用 2)が示された。

上腕-足首脈波伝播速度(baPWV)は大動脈PWVとよく相関する一方、非侵襲で簡便に測定でき、多くの病院、クリニックで取り入れられている血管硬化度測定指標のひとつである。今回baPWVが年齢平均よりも高い被験者に焦点を当てたところ、AVT1150の摂取で有意にbaPWV(血管硬度)が低下したことが示された。アルギニンは、血管内皮細胞でNO(一酸化窒素)産生を介し、動脈硬化予防に有用であるとの報告がある 3)。AVT1150にもアルギニンは含まれており、血管のリラクゼーションに効果があると考えられる。

脂質異常、高血糖、肝機能障害、動脈硬化因子保持など健康に問題のある中高年においてAVT1150の摂取は、健康維持、生活習慣病予防に大変有用であると考えられる。 メタボリックシンドローム予防についても、興味深い知見が得られたので、別途報告する。
文献
1)Ohtani M, et al : J Clin Biochem Nutr. (in press)
2)Van der Hulst RR, et al : J Parenter Enteral Nutr. 21 : 310-z15, 1997.
3)Ignarro LJ, et al : Curr Diab Rep. 5 : 17-23, 2005.

出典
大谷勝他:長期的にアミノ酸サプリメントを摂取する生理学的応答について.第31回日本臨床栄養学会.2009
大谷勝:Dr.アミノのホントに効くサプリ.エクスナレッジ社.2010